浄土真宗の教え5
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家庭は人間が和合し、安らぐために最も大切なところですが、その中心は御本尊です。
家庭は子どもの心を育てるには欠かせないものです。
特に人間の心が失われつつある時に、朝夕の仏参が子どもの人格形成に実に大きな役割を持つことを、改めて考えたいものです。
毎月の行事
- 毎月16日は、親鸞聖人のご命日にあたるので、家族そろって仏前にお参りし、その日は精進料理にして生命の尊さと宗祖のご恩を思うのが真宗門徒の伝統です。
- 月々の故人の命日を月忌といいます。
この日はお寺から参られる習慣のところもありますが、できるだけ都合をつけて、家族一緒に勤行をしましょう。
1年の行事
- ■聞法(もんぼう)のこころえ
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- 浄土真宗は聞法を第一としますから、教えを聞くということがもっとも大切で、聞かないものが「名ばかりの門徒」といわれます。
- 多忙な毎日ですが、一大事を聞くのですから、お寺で法座のある時は時間をさいて、座をかさねて聞きましょう。
- お参りする前には、できるだけ体調をととのえておきましょう。せっかくお参りしても、体が苦しくて聞けなかったり、居眠りするようではおしいからです。
- 念珠、聖典、門徒式章などを忘れぬよう持参しましょう。勤行に唱和しましょう。自然に聞法の心がととのえられます。
- できるだけ講師の近くで、しかも正面に座り、講師の顔を見つめて聞きましょう。たとえ話しや因縁話ばかりを聞くのではなく、仏法の要(かなめ)、南無阿弥陀仏のいわれを聞くのです。
元旦会(がんたんえ)
- 新年を祝うとともに、真実の教えに生かされる身の幸せを喜び、念仏もろともに報恩の生活の第一歩をふみだす行事です。
- 年のはじめに御仏前にお礼をし、心を新たにするのは、意義深いことです。
御正忌報恩講(ごしょうきほうおんこう)
- 親鸞聖人のご命日(1月16日)にあたって、
聖人のご苦労をしのびつつ、
未信の人は如来の本願を聞きひらき、
獲信の人は味わいを深めさせていただく、
真宗門徒にとっては、一番大切な法座です。
御正忌は七昼夜です。 - 年中でもっとも寒い季節ですが、身の引きしまる寒さの中で、ともに勤行し、法話を聴聞し、親鸞聖人の一生をつづった御伝鈔を拝聴します。
彼岸会(ひがんえ)
- 彼岸とは到彼岸(とうひがん)の意で、迷いのこの岸をはなれて、さとりの彼(か)の岸にいたるということです。春秋の二季、春分、秋分の日を中心に行われる法座です。
- 年中で最も良い季節に、自分の生活を省み、阿弥陀如来様のご恩を謝し、本願の船にのせられてさとりの彼の岸にいたる身のしあわせを喜ぶのです。
はなまつり
- 4月8日、お釈迦様の降誕を祝うたのしい行事です。
- 花御堂(はなみどう)の中に誕生仏を安置し、参詣者はこの像に甘茶をそそいでお参りします。
- 「教主世尊(きょうしゅせそん)は
弥陀仏の誓い説かんと生(あ)れたもう」(正信偈意訳:しんじんのうた)と、
親鸞聖人がたたえておられるように、
お釈迦様の出現があってこそ真実の経典が説かれたのですから、心からお祝いしたいものです。 - お釈迦様に関する記念日としては、この他に、悟りを開かれた日を記念する成道会(じょうどうえ:12月8日)ご入滅の日の涅槃会(ねはんえ:2月15日)があります。
宗祖降誕会(しゅうそごうたんえ)
- 5月21日、親鸞聖人のご誕生をお祝いする行事です。
聖人は承安3年(1173年)のこの日、京都の日野でお生まれになられました。 - 聖人のご誕生があったればこそ、私達が本願を聞くことができるのですから、そのご恩を喜びながらつとめます。
お寺によって、いろいろ趣向をこらした慶祝の行事がもよおされます。是非、参加しましょう。
盆会(ぼんえ)・盂蘭盆会(うらぼんえ)
- 盆には、亡くなった人を追慕し、報恩の想いの中に、家族ぐるみでまことのみ教えを聞きましょう。
親も子も祖先もともに迷いから救われて、まことの喜びを得る道です。浄土真宗では供養するためにではなく、報恩の意味で盆の行事をつとめさせていただきます。 - 私たちの盆は、礼拝(らいはい)と聴聞を大切にします。家庭の仏壇だけでなく、必ずお寺に参詣しましょう。
- 大体において関東では7月、関西では8月の15日を中心につとめられ、この時は、遠く離れている家族たちも、故郷に帰っていく習慣があります。
- 盆会は盂蘭盆会(うらぼんえ)を略したもので、お釈迦様の弟子目連尊者(もくれんそんじゃ)の母が、仏法によって餓鬼の世界から救われたという故事からおこったといわれており、歓喜会(かんぎえ)ともいいます。
また盆踊りも、目連尊者が、その母の救われたことを躍りあがって喜んだ姿に由来するともいわれています。
おとりこし報恩講(ほうおんこう)
- 1月の御正忌報恩講には、門徒・僧侶ともども本山に参拝するのがたてまえなので、一般の寺院では取りこして1月以前につとめます。「おとりこし」「お引きあげ」ともいわれるのはそのためです。
- 御正忌に準じた形式でつとまり、お斎(おとき)の膳が出されるところがあります。
永代経法要(えいたいきょうほうよう)
- 永代経は、忌日ごとに永代読経して聴聞する行事で、本山では毎日行われていますが、一般の寺院では年に1回ないし2回、法座をひらいて行われるのが通例です。
- 他宗のように、死者に追善回向(ついぜんえこう)する意味ではなく、故人を縁として所属の寺院に参詣し、故人を追慕し報恩の営みをするとともに、自身が聞法のご縁をいただきます。
- 永代経のため懇志を納めますが、これは永代にわたって聞法と布教を続けるために、法座や諸堂の維持など教化活動にあてられます。
除夜会(じょやえ)
- 大みそかの夜、1年のしめくくりとしてつとめられ、梵鐘のある寺では除夜の鐘をつきます。
本山の主な年中行事
日程 | 行事 |
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1月1日 | 修正会(しゅしょうえ)・元旦会(がんたんえ) |
1月8日 | 大御身(おおごしん) |
1月9日~16日 | 御正忌報恩講 |
1月 | 本山成人式(成人の日に近い日曜日) |
3月 | 春季彼岸会(春分の日を中心に7日間) |
4月8日 | はなまつり |
4月13日~15日 | 春の法要(立教開宗記念法要) |
5月21日 | 宗祖降誕会 |
8月14日、15日 | 盂蘭盆会 |
9月 | 秋季彼岸会(秋分の日を中心に7日間) |
10月15日・16日 | 龍谷会(りゅうこくえ/大谷本廟の報恩講) |
11月21日~23日 | 秋の法要(全国門徒総追悼法要) |
12月20日 | 御煤払(おすすはらい) |
12月31日 | 除夜会 |